白夜行
遂に読み終わりました…
読書初心者にとって文庫本800ページ超えの壁は高かったですよー!!
彼の著書の中でも人気が高い作品です。
僕は東野圭吾さんの作品は「殺人の門」という本で知りました。
いや、正確に言えば、「容疑者Xの献身」の映画化で初めて知りましたね。
この映画は僕の好きな映画ベスト3に入るくらい好きです。
特にこの作品でレビューを書く気はありませんが、1つ気になったことが。
僕はこの本を読み終わったら、映画化された白夜行を観てみようと決めていました。
今まで本を読んでこなかった自分は、原作を映画化した映画にしか触れて来ませんでした。
先ほど言った容疑者Xの献身も、映画を観たことがあっても、東野圭吾氏が書いた著書は読んだことがありません。
原作を他の形で作り変えるって言ってしまえば、もはやリメイクですよね。
その差異を感じてみたかったのです。
ある意味賭けです。
これはあくまで僕の個人的な意見です。
結論、かなり悪い意味でショックを受けました。
これは白夜行だから起こってしまった失敗なのかもしれない。
冒頭で言った通り、白夜行は800ページを超える非常に内容が多い作品です。
しかもミステリーとなると、細かい設定や描写、人物相関が繊細です。それが物語の結末を大きく変えることがあり得るからです。
原作で出て来たが出てこなかった人物、核心をつくためには必要のない場面をカットするなどは、やむを得ないとしましょう。
しかし、明らかに人物相関が狂ってたり、映画を観ただけでは明らかに説明不足で観ている人が置いていかれるストーリー進行など…原作からかけ離れたものを見せつけられました。
白夜行の原作が好きだったからこそ、悲しかったのです。これが商業作品の真相なのかと。
“オトナの事情”が重なりに重なって、ただイケメンと美女が観たいがために、ヒロインの濡れ場が観たいがために作られたかのような…
役者や監督が当時まだ若い方だったから、彼らもかなり挑戦的だったのではあったと思います。
ですが…
いや、こういう風に考えているから日本の映画界が成長しないんですよね。
わかります。わかりますが…
これが大きな課題であることは忘れてはいけません。
実写化に成功した作品も観てます。
Death Noteなんて社会現象が起きましたよね。
そこから学ぶべきことはあると思います。
実際、今公開されている映画のほとんどは、原作を基にしている作品ですからね。
だからおもしろくなくて、映画界がしぼんでいってるのかな…
いろいろと考えてしまいました。
原作を扱うということは、原作を基に作品を作るということは、どういうことなのか!
次は、太宰治「晩年」を読みます。